築270年の古民家復元を通して自然と人を考える

ちわきのもり 地湧の杜

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【既刊】『稲の多年草化栽培 〜小規模自給への新たな道』

2023.06.23

2022.01.07


著者: 小川誠

体裁: 四六判並製・192ページ・オールカラー

定価: 1800円(税別)

発行:一般社団法人地湧の杜

ISBN978-4-910533-02-5

4月上旬発売。購入はこちら

内容:

稲は本来、多年草である。

稲作文化が発展し、効率化を高めるために現在の単年度ごとの田植え収穫の体制が一般化した。大きく集約的で、機械を利用した稲作にはこれが向いている。

しかし、小規模の自給的な稲作では、稲を多年草化することは、様々な点でメリットがある。

多年草化稲作の大きなメリットは以下の3つ。

育苗をしなくてもすむ
草取りをしなくてすむ
肥料を入れなくてすむ
高価な大型機械はもちろんのこと、お金を出して買う資材、肥料などを極限まで少なくすることが可能。

著者は、稲刈り後放っておいた株が越冬し、翌年芽生えただけでなく、大きく株が育っていることに気づき、多年草化を思いつく。

10年かけて、その条件を研究して多年草化を確立してきた。

有機農法、不耕起栽培を経て、冬期湛水による自給農の新しい形を模索した研究記録。

自給農、自然農、有機農業をはじめ、すべての稲作に関わる方必読。

多年草化、冬期湛水で得られるメリットは、そのほかにも環境負荷への低減、生物の多様化による周辺環境の改善など、持続可能な社会へ向けて多くある。

『稲の多年草化栽培』目次

第1章 なぜ耕すのか、なぜ耕さないのか

  農耕生活は1万年前から

  農業は耕すことから始まった

  トラクターによる非常に効率的な耕運

  慣行農法による農地の荒廃

  耕さない農法の誕生

  泥団子は世界の砂漠化防止に大貢献

  岡田茂吉の自然農法

  川口由一の自然農

  なぜ耕さないのか


第2章 不耕起・冬期湛水の米作り

  岩沢信夫が不耕起移植栽培を確立した

  日本不耕起栽培普及会

  不耕起・冬期湛水稲作の特徴

  ぽつりぽつりと稲が多年草化

第3章 稲の多年草化栽培への道筋

  ある年、突然一気に稲が多年草化

  全く多年草化しなかった年

  多年草化を妨げる物質

  生物多様性が多年草化を容易にする?

  いのち寿米

  多年草化した稲の株分けと移植

  多年草化した稲の移植で「多年草化田んぼ」が実現する

  高刈りすると多年草化しやすい

  多年草化した稲の特徴

  多年草化した稲の収量が○〇キロに!

  過去にも稲は多年草化していたのか

第4章 稲の多年草化栽培

  革命的な側面

  素人でもできる

  自給自足生活や半農半X生活に打ってつけ

  自然に任せる収穫量で「足るを知る生活」

  お金も手間暇もかからない

  優雅な抜穂

  大株で機械では刈れない

  脱穀だけは機械に任せる

  美しい「稲の庭園」

第5章 なぜ稲は多年草化したのか

  稲は元々多年草だった

  寒さの中で鍛える苗作り

  冬期湛水の「掛け布団効果」

  生物多様性水田の生命力

第6章「稲の多年草化栽培」の具体的な栽培方法

 一年目

 二年目

 三年目以降

 バケツで稲の多年草化栽培

第7章 和み農

  SDGs(持続可能な開発目標)では家族農業を推奨

  「神への祈り」がある伝統的な家族農業

  心の波動を大切にする「和み農」

  目指すのは「すべての生き物との共生」

  「すべての生き物との共生」の想い

  土と和む

  作物と和む

  環境と和む

  人と和む

  機械と和む

  技能を磨く

  神への祈りから始めて、神への感謝で終わる

第8章 今後の課題と展開

  冬期湛水できる田んぼがない!?

  東北以北や積雪地帯でもできるのか

  水温と多年草化の関係

  品種と多年草化の関係

  「怠け者の米作り」を農家が認めるか